「トラのバター」

お客様
知人の知人
お名前を聞いたら
聞き覚えのある苗字
良く知っている人の
奥様だった

知人に話したら
驚くやら
うれしいやら

知人の輪が
ぐるぐる回る

「味噌煮込みうどん」

寒い雨
家に帰って
味噌煮込みうどんをつくる

鶏肉と長ネギと卵と車麩

ここ2〜3日にで起きたことを
なぞって
整理しながら
八丁味噌ののきいた
だしをすする

強い風が吹いてきた

「番長」

野宮真貴さんがどこかで
楽してオシャレ
と言っていた
楽しているようには見えない
彼女だけど

一番似合うものだけを
毎日着ちゃう
みたいなことが
楽してオシャレなんだ
と言っていた

本当に
賛成

「まちがい」

約束した日をまちがえて
次の日に
行ってしまった
間違えたことを
全く気付いてなく
さらに間抜け

最初から
ひらあやまり

全面的に
私が悪い

出してもらった羊羹が
なぐさめてくれるようで
おいしかった

「ラジオ」

昔勤めていた企業の営業車には
AMラジオしかついてなく
夕方に会社に戻ると
営業マンたちが鶴光のラジオの話で盛り上がっていた
ラジオは
映像がない分
音に集中するし
想像力が膨らむから面白い

もっとも
FMの音楽中心の
オシャレな番組より
大衆的な話題と
丁々発止が
面白かったわけだけど

あの番組
どうなったのかな

「1995」

この年は
年始に阪神大震災が起こり
そのあと間もなく地下鉄サリン事件が起きた
その夏私はシンガポールで
日本に対する表面的な羨望と
格段に国際化しているアジアの人に劣等感を持ち

そして秋には地方に移住し
経済の地域性の違いと
時代錯誤を
体験した

目に見えない
大きな転換が
うねりはじめた
忘れられない年である

「出刃の出番」

出張から帰る空港で
魚釣りの達人から連絡が入る
“クロソイ釣れました”

疲れていたので
すぐに帰って寝ようと思っていたけど
食欲が勝ち
魚を受け取りに行った

まな板の上のたくさんのクロソイ
さばいているうちに
集中して
面白くなってきた

刺身
コブ〆め
味噌漬け
アクアパッツア

リラックスはこんなところにある

「朝の板さん」

繁華街のビジネスホテル
夜に到着して
どうしてここに予約をとったのか
覚えていない
コンパクトなホテルは
騒音もなく
不自由もなく
疲れていたので
あっという間に寝てしまった

朝起きて
朝食券を持って
指定の場所に

なぜかホテルを一度出て
階下の小料理屋へ

ガラガラと引き戸を開けると
白木のカウンターの向こうに
板さんが立っていた

炊き立てのご飯と
だしのきいたお味噌汁をつけてもらい
どうしてこのホテルにしたのかを思い出した

一切れずつ網で焼く鮭がテーブルにのり
朝定食は
完結した

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まえだ あやの
もう一回書いてみようと思います。
よろしくおつきあいください。

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